元気だったのにリンパ腫でした|発見からCT検査・診断までの体験談
もうすぐ10歳になるトイプードルのうちのコが、リンパ腫と診断されました。
保護犬として我が家に来たので、本当はもう少し年上かもしれない。 正確な年齢はわからないけれど、一緒に過ごしてきた時間は確かです。
我が家に来てまだ6年も経っていない。 元気に歩いて、ごはんも食べて、いつも通りだったのに。
狂犬病の注射を打ちに行った日、先生に「お腹にしこりがあります」と言われるまで、病気のことなんて考えたこともありませんでした。
この記事は、そこから診断が出るまでの記録です。 CT検査を受けるかどうか、治療をどうするか、たくさん迷いました。
同じように悩んでいる誰かの、小さな参考になればと思って書きます。
リンパ腫が見つかるまで
2026年4月
狂犬病の注射を受けに行くとお腹にしこりがあると言われました。
外耳炎の通院で11月にも診てもらっていて、その時にはなかったのに。
注射は今日はやめておきましょう。
レントゲンとエコー撮っていいですか。
先生にそう言われて「はい…」としか言えない私。
だって、いつも通り元気だよ?
年を取ったから足取りがゆっくりになったとかは
あるけれど、病気なんか絶対違うよ
と思って、「えええ???」という頭の中。
先生に呼ばれると
「腸腺がん」か「リンパ腫」だと思うということ。
腸の上にしこりがあるらしい。
選択肢として
腸腺がんだと、外科手術。
リンパ腫だと抗がん剤。
まずは病名を確定するためにCT検査をお勧めします。
もちろん、これを運命としてとらえて何もしないというのも
ひとつの選択肢です。
と、言われました。
いきなりの事なのでビックリされてるでしょう。
一度持ち帰って、よく考えてみてください。
気持ちが決まったら連絡ください。
今はまだ症状も出ていないようなので、今日明日という話ではありません。ただ、なるべく早く判断した方がいいでしょう。
そう言われてうなずきました。
「うそ、違うよ。え?病気なの?」
まだ信じられないけど、あまりに具体的に言われて涙がとまりませんでした。
「なんで病気になんか・・・」
暗くなっていたのもあって泣きながら、ズンズン歩くうちのコと一緒に帰宅しました。
情報を集めたけど、絶望しかなかった
私は元々、大きな病気になっても、なるべくは自然の流れで・・・と考えていました。
でも、早すぎる!まだうちに来て6年も経ってない!
なんとかできないか、とまず思いました。
先生にお話しされたとき、おおよその金額も教えていただきました。
CT検査をするなら16万円
腸腺がんで外科手術をするなら35万円
リンパ腫で抗がん剤をするなら1回2~3万円、最初は月に4回。
どれも高額で、だけど何かしてやりたい。
でも、冷静じゃないのかもしれない。
もっともっとよく考えなくちゃ。
そう思って情報収集をしていましたが、
腸腺がんであっても、リンパ腫であっても
絶望しかネットには書いてませんでした。
そして記事をいくつも読んでいるうちに
「緩和ケア」という言葉に自分の気持ちがしっくりきました。
病気そのものを治すことではなく、痛みや苦しさを和らげ、その子らしく穏やかに過ごせる時間を大切にするケアです。
CT検査を受けるべきか迷った
何度も考えて、家族でお互いの考えも話し合い、
とりあえず、病気の確定はしよう、ということになりました。
「緩和ケア」の方向に心が向かっていたのに。
それは抗がん剤も、外科手術もしない、ということです。
それなのに、全身麻酔でCT検査をする意味はあるのだろうか。
すごく悩みました。先生にも何度かメールで相談しました。
去勢手術をした時も全身麻酔でしたが
3日ほど、元気がなかったのを思い出して
やっぱりやめようか、という気持ちにもなりました。
だけど、やっぱり知りたい。
今、どういう状態なのか詳しく知りたい。
もしかしたら、何か光があるのかもしれない。
病名もわからないままだと、後々「あの時なんで検査しなかったんだろう」と後悔するかもしれない。そう思いました。
でも同時に、どんな選択をしても、きっと何かは後悔するんだろうともわかっていました。
それも全部踏まえて、CT検査と生検を受けることにしました。
リンパ腫と診断
CT検査と生検を受けた日
いつもの病院から紹介してもらった病院へ連絡し、検査日を決めました。
CT検査のため朝は絶食でしたが、お水は飲んでも大丈夫との説明を受けました。
まずは診察してもらい、やはりお腹にしこりはある、とのこと。
発見してくださった先生、この大きさでよく気づかれましたね、と早期発見だったことも教えていただきました。
診察での見立てとしては、いつもの病院の先生と同じで
腸腺がんかリンパ腫だろうとのことでした。
これから全身麻酔で検査するので夕方お迎えに来てください。
CT検査と生検を行います。
診断もその時にできると思います。と言われました。
10:00に行って17:00に迎えに行きました。
CT検査は、体の中を「輪切りの画像」として撮影し、立体的に見る検査。腫瘍がどこまで広がっているか、転移があるかを調べるために行われます。
生検は、腫れているリンパ節や臓器の一部を採って、リンパ腫のタイプを詳しく調べる検査。治療方針を決めるために欠かせません。
リンパ腫は全身に広がる可能性があるため、この2つの検査を組み合わせることで、より正確な診断と治療計画が立てられるそうです。
診断結果は「消化器型リンパ腫 ステージ2」
病院に再び向かいました。
娘と、うちのコが来た時からの話をしたり、今後のことについても前向きに考えて楽しくしようよと話してお互いを励ましていたので、少し心も落ち着いていました。
CT検査と生検の結果、消化器型リンパ腫ステージ2と診断されました。
「消化器型リンパ腫 ステージ2」
根治治療 困難
緩和的治療 ー ・外科手術
・化学療法剤治療
・ステロイド
先生にはこう言われました。
腸の上にしこりが乗っていて、本来なら丸い形をしている腸が、 そのしこりに押されて楕円形になっています。
もし腸が破れてしまうと、腸の中のものが外に漏れ出してしまい、 その時は必ず具合が悪くなってしまいます。 破裂するかどうかは誰にも分からないけれど、 それを防ぐためには外科手術という選択肢もあると思います、と説明を受けました。
また、肺や肝臓にも影のようなものが見られるそうです。 ただ、こちらについては急いで検査をする必要はなく、 今回は気にしなくても大丈夫だと言われました。
そして最後に、 「あと1〜2か月かな」 と静かにお話がありました。
落ち着いていたつもりの心にずっしりと冷たく、重くのしかかってきました。
リンパ腫は、リンパ球という免疫細胞ががん化する病気です。
犬のがんの中でも比較的多く、全身に広がりやすい特徴があります。
私たちが緩和ケアを選んだ理由
検査結果を持って、次の日いつもの病院へ。
治療の方向を決めなくてはいけない。
外科手術と抗がん剤と緩和ケア。
私たちは外科手術や抗がん剤ではなく、ステロイドを中心とした緩和ケアを選びました。
検査を受けた病院と、いつもの病院では治療について少し違う説明もありました。
抗がん剤によって延命が期待できること。
一方で、副作用や通院の負担もあること。
同じ病気でも、先生によって重視するポイントや提案される選択肢は少し違うのだと感じました。
その話を聞きながら、私たち家族は「何を優先したいのか」を改めて考えることになりました。
もちろん、外科手術や抗がん剤によって元気な時間を長く過ごせる子もいます。どの選択が正しいという話ではありません。
ただ、CT検査で肺や肝臓にも影が見られると聞いた時、私の中でひとつの思いが大きくなっていきました。
もし手術がうまくいっても。
もし抗がん剤が効いても。
その先には、また別の病気との闘いが待っているのかもしれない。
少しでも長く一緒にいたい気持ちはもちろんありました。
でも、そのために何を選ぶのがうちのコにとって幸せなのか、分からなくなっていました。
何度も家族で話し合った末にたどり着いたのは、「病気と戦うこと」よりも「いつもの生活を続けること」を大切にしたいという気持ちでした。
そして私たちは、ステロイドを中心とした緩和ケアを選びました。
なるべく長く、一緒に穏やかな時間を過ごしたい。
そんな思いを優先しました。
ステロイド治療を始めてからの変化や副作用については別の記事にまとめています。

一緒にいられる今日を、大切に
緩和ケアを選ぶまでに、たくさん考えました。
抗がん剤をしないこと。手術をしないこと。
本当にこれでよかったのか、正解はいまもわかりません。
ただ、先生の説明を聞いて、自分がどうしてあげたいのかが見えてきました。
うちのコが穏やかに過ごせる時間をあげたい。
痛い思いやしんどい思いをできるだけ少なくしてあげたい。
それに一番近いなと思ったのが「緩和ケア」だったのです。
食べたくないときは食べなくていい。
でも食べたくなるようなものは探させてね。
何度もなにかを持っていくけど、許してね。
気が向いたら食べてみなよ。
一口食べたらもっと食べたくなったりするでしょ。
「あと1〜2か月かな」
そう言われてから、もう1か月が経ちました。
今も気が向いたら食べます。
散歩も行きます。
少しだけ走ることもあります。
私は情報収集をしていた時、もっとリアルな体験談を読みたいと思いました。
検査の流れや、薬を飲んだらどうなるのかを知りたいと思いました。
この記事があの頃の私のように悩んでいる方の参考になればと思いながら
うちのコを膝の上に乗せて温かい重みを感じながら書いています。
先生によって勧める治療が違うことや、私たちが抗がん剤ではなく緩和ケアを選んだ理由については、こちらの記事にまとめています。

