保護犬を迎える覚悟とは?共働き家庭で暮らしてわかったこと【体験談】
「保護犬を迎えてみたい。でも、うちでちゃんと暮らしていけるかな」
そんな不安から、なかなか一歩を踏み出せない方もいるのではないでしょうか。
私も5歳の保護犬を迎える前は、留守番は大丈夫だろうか、毎日のお世話を続けられるだろうかと心配していました。
実際に一緒に暮らしてみると、想像していた犬との暮らしとは違うこともありました。思っていたように懐いてくれるわけでもなく、病院へ通う機会や費用も、事前に考えていた以上にかかりました。
それでも、一緒に暮らすなかで、少しずつ見えてきたことがあります。
私が考える保護犬を迎える覚悟とは、何でも完璧にできる自信を持つことではありません。
自分の思い描いたとおりにならないことも受け止め、そのコ自身を知りながら、家族で一緒に暮らしていくこと。
共働き家庭で保護犬と6年間暮らした経験から、迎える前に考えておきたいことをお話しします。
保護犬を迎える覚悟とは?共働きのわが家も不安だらけだった

共働きでの不安は?留守番とお世話
保護犬を迎えると決めたものの、私には不安がたくさんありました。
留守番は大丈夫だろうか。毎日の散歩やお世話を続けられるだろうか。仕事が忙しい日にはどうしよう。
考え始めると、心配なことはいろいろありました。
家族で話し合い、お世話の分担も決めていました。それでも、家族にすべてを任せるのは不安で、「自分一人でもやるぞ」という気持ちがありました。
一方で、自分だけですべてを抱えたら大変です。自分がパンクしないように、家族にも仕事を振ろうとも考えていました。

今思うと両極端でした(笑)
覚悟していたのは、ひとつだけ
不安はたくさんありましたが、覚悟していたことは、ひとつだけです。
吠えても、懐いてくれなくても、病気になっても、最後まで一緒にいる。
それ以外は、迎えて一緒にいるうちに、心が決まってくるはず。そう思っていました。
覚悟のかたちは人それぞれだと思います。わが家の場合は、これでした。
実際のお世話は?私が多めで、残業の日は子どもに頼った
実際に暮らし始めてからも、やっぱり私が多めにお世話をしていました。子どもも手伝ってくれていましたが、いつも当てにできるわけではありません。
それでも、仕事が忙しくなり「今日は絶対に残業」という日は、子どもに何度も散歩をお願いして、行ってもらっていました。そんなときは本当に助かりました。
普段のお世話を均等に分けるのが難しくても、自分が動けない日に家族に頼れることは、共働きで犬と暮らすうえで心強かったです。
これから犬を迎えるなら、誰が何を担当するかだけでなく、仕事が忙しい日や急に帰宅が遅くなる日にどうするかも、家族で話しておくとよさそうです。
保護犬が懐かない?思っていたのとは違った、うちのコとの距離感
犬を迎える前、私は犬との関わり方をどこか単純に考えていたところがありました。
懐いてくれて、しっぽを振って喜んでくれる。あるいは、怖がって吠えたり、噛みついたりする。
そんな姿を想像していたんです。
ところが、実際に迎えたうちのコは、抱っこしても嫌がるわけではないのに、うれしそうでもありませんでした。
嫌がられている感じはしない。でも、懐いてくれている感じもしない。

正直、拍子抜けしたという言葉が近いかもしれません。
犬と暮らせば、もっと分かりやすく反応してくれると思っていました。でも、そういう距離感ばかりではないんですね。
迎えたころのうちのコは、とにかくよく寝ていました。それまでずっと、そうやって過ごしていたのかもしれません。
一緒に暮らすうちに、毎日の生活が少しずつルーティンになっていきました。いつも寝ていたうちのコが、だんだん起きているようになりました。
家族が帰ってくる時間になると玄関を見つめ、おやつを出すと猛ダッシュで、頼んでいないのにお手をしてくれるようになりました。

おやつチャンスは逃さないよ。
最初から積極的に甘えてくれたわけではありません。それでも、うちのコなりの楽しみや家族との関わりが、少しずつ増えていったのだと思います。
自分が思い描いていた犬の姿に当てはめず、目の前にいるそのコを知っていく。
保護犬を迎えるうえで、そんな気持ちも必要なのだと感じました。
迎えたあと、どのくらいの期間で慣れていったのか、実際の変化はこちらの記事で紹介しています。
関連記事: 保護犬が慣れるまでの期間は?5歳の元繁殖犬を迎えてわかった変化【体験談】
保護犬を迎える前に考えておきたい、予想以上にかかる費用

犬と暮らすには、フードや日用品だけでなく、通院や予防のための費用も必要です。
もちろん、迎える前からお金がかかることは考えていました。でも、実際に暮らしてみると、想像していたより病院へ行く機会が多かったんです。
うちのコは耳が汚れやすく、よく掻いていたため、通院することがありました。フィラリアなどの薬も、思っていたより費用がかかりました。
今思えば、事前のリサーチが足りなかったんですよね。毎月のフード代や日用品代だけでなく、予防薬や通院にどのくらい費用がかかるのかも、もう少し具体的に調べておけばよかったと思います。
わが家で実際にかかった初期費用と毎月の費用は、こちらの記事に内訳をまとめています。

もちろん、必要な通院や費用は犬によって異なります。わが家の経験が、そのまますべての犬に当てはまるわけではありません。
迎える前には、譲渡元に健康状態やこれまでの通院歴について確認し、分からないことは動物病院にも相談しておくと、暮らし始めてから考えやすくなります。
病気になったときも、そのコに向き合う
一緒に暮らして6年がたったころ、うちのコはリンパ腫と診断されました。
治療をどうするか、突然のことで悩みました。身体への負担や費用のことも含めて考え、わが家では苦痛を和らげるケアを選びました。
医療費は考えていたつもりでしたが、実際に病気になってみると、想定が甘かったと感じたこともあります。それでも、うちのコのことを考えて選んだことに、後悔はありません。
これは、あくまでわが家の場合です。病状や家庭の事情によって、選択は変わります。
迎える前から病気になったときの答えまですべて決めておく必要はありません。そのときに獣医師と相談しながら、治療やケアについて考えていくこともできます。
リンパ腫の診断までの経緯や検査については、こちらの記事にまとめています。
関連記事: 元気だったのにリンパ腫でした|発見からCT検査・診断までの体験談
保護犬を迎える前に、家族で話しておきたいこと
ここまで、わが家での経験をお話ししてきました。
これから保護犬を迎えるなら、家族で次のことを話し合っておくとよさそうです。
- お世話の分担: 散歩やごはんなど、普段は誰が担当するか。
- 忙しい日の対応: 残業や体調不良などで、いつもの担当者が動けないときはどうするか。
- 困ったときの相談先: 譲渡元や動物病院など、相談できる相手を確認しておく。
- 費用への備え: フードや日用品だけでなく、予防薬や通院、急な治療にかかる費用も調べておく。
また、譲渡条件やトライアルの有無などは保護団体によって異なります。気になる犬がいたら、団体に確認し、家族の生活に合った迎え方を考えてみてください。
最初からすべての答えを出す必要はありません。心配なことを家族で共有し、分からないことは譲渡元などに確認する。その一歩から始められます。
具体的な準備については、こちらのチェックリストも参考にしてください。
関連記事: 共働き家庭が成犬保護犬を迎える前の準備チェックリスト
保護犬を迎える覚悟は、一緒に暮らしながら育っていく
保護犬を迎える前に、不安があるのは自然なことです。
わが家も、すべてに自信があったわけではありません。
家族で分担を決めても自分が多めにお世話をしていたし、思い描いていた犬との距離感とも違いました。
通院や費用についても、実際に暮らしてみて初めて分かったことがありました。
それでも、残業で動けない日には、子どもが散歩に行ってくれました。
忙しい日に頼れる人がいたことは、本当に心強かったです。
うちのコのペースを知っていくうちに、少しずつ、一緒の生活ができあがっていきました。
保護犬を迎える覚悟は、迎える前に完璧な答えを出しておくことではないのだと思います。
最後まで一緒にいる。そのひとつだけ決めていた私も、ほかのことは、うちのコと暮らしながら少しずつ決まっていきました。
思い描いたとおりにならないことも受け止め、そのコ自身を知りながら、家族で一緒に暮らしていく。
まずは、家族それぞれが何を不安に感じているのか、話してみるところから始めてみませんか。
