保護犬を迎える覚悟とは?迎える前に家族で考えておきたいこと
「保護犬を迎えてみたい。でも、うちでちゃんと暮らしていけるかな」
そんな不安があって、なかなか一歩を踏み出せない方もいると思います。
私も5歳の保護犬を迎え、共働きの家庭で6年間一緒に暮らしました。迎える前からすべてに自信があったわけではありませんし、実際に暮らしてみて初めて分かったこともたくさんありました。
保護犬を迎える「覚悟」というと、少し重たく聞こえるかもしれません。
でも私は、何があっても一人で完璧に対応できることが覚悟ではないと思っています。
- すぐに慣れないかもしれないこと。
- 毎日のお世話に時間が必要なこと。
- 思いがけずお金がかかること。
- そして、困ったときには誰かの力を借りること。
この記事では、実際に保護犬と6年間暮らした経験から、迎える前に家族で考えておきたいことと、私が最後まで大切にした「覚悟」についてお話しします。
保護犬はすぐに慣れるとは限らない
保護犬を迎えたら、すぐに懐いてくれるとは限りません。
新しい家に来たばかりの犬にとっては、家も人も音も、知らないものばかりです。人との距離が縮まるまでに時間がかかる子もいます。

わが家のうちのコも、おそらく繁殖犬でした。迎えたころは、何も期待していないような表情をしていたのを覚えています。
それでも一緒に暮らしていくうちに、少しずつ表情がやわらいでいきました。
迎える前は「ちゃんと懐いてくれるかな」と心配になるかもしれません。でも、最初から理想どおりの関係にならなくても大丈夫です。
その子のペースを見ながら、少しずつ家族になっていく。そんな気持ちで迎えることも、大切な心構えのひとつだと思います。
保護犬が家に来てからどんなふうに変わっていくのか、わが家で実際に見られた変化はこちらの記事にまとめています。

保護犬を迎える前に家族で考えておきたいこと
保護犬を迎える前に、「ちゃんと飼えるかな」と不安になるのは自然なことだと思います。
すべてを完璧に準備しておく必要はありませんが、迎えたあとの生活を家族で一度イメージしておくと、困ったときにも対応しやすくなります。
わが家のような共働き家庭なら、特に考えておきたいのがお世話の分担・時間・お金です。
お世話を誰か一人に任せきりにしない
散歩やごはんなど毎日のお世話だけでなく、残業や体調不良でいつもの人が動けない日もあります。
「普段は誰がするか」だけではなく、「できない日はどうするか」まで家族で話しておくと安心です。
犬のために使える時間を考えておく
共働き家庭では、平日の留守番時間や、出勤前・帰宅後にどのくらい犬との時間を取れるかも考えておきたいところです。
毎日理想どおりにできなくても、家族の生活の中で無理なく続けられる形を考えておくことが大切だと思います。
想定外のお金がかかることも考えておく
フードや日用品など毎月かかる費用のほかに、急な通院や治療で予定していなかったお金が必要になることもあります。
わが家でも、犬と暮らす中で医療費について考える場面がありました。迎える前から金額を完璧に予測することはできませんが、「予定外の出費もあるかもしれない」と考えておくだけでも違うと思います。
これは「全部できなければ保護犬を迎えてはいけない」というチェックではありません。

家族で暮らしていくために、今の生活でできることと、困ったときにどうするかを話しておくための確認です。
困ったときは一人で抱え込まなくていい
保護犬との暮らしが始まってから、思っていなかったことで困ることもあります。
トイレがうまくいかなかったり、なかなか家に慣れなかったり、体調を崩したり。迎える前には予想できなかったことが出てくるかもしれません。
そんなときに、家族だけですべて解決しようとしなくてもいいと思います。
譲渡元の保護団体や動物病院など、困ったときに相談できる場所を知っておくことも、迎える前にできる準備のひとつです。
「何があっても自分だけで何とかする」ことが覚悟なのではなく、必要なときには誰かに相談しながら、その子との暮らしを続けていくことも大切だと思います。
保護犬を迎える覚悟|わが家が最後まで大切にしたこと
わが家は特別裕福な家庭ではありません。ごく普通に、やりくりを考えながら暮らしている家族です。
だから、うちのコを迎えたときから、もし大きな病気になったら「どこまで医療を選ぶのか」は考えていました。
長く生きることだけを目標にするのではなく、その子がその子らしく、できるだけ穏やかに過ごせることを大切にしたい。
- 払える範囲の中でできることをする。
- 苦しみを減らす方法を考える。
- そして、最後までそばにいる。
それが、私が保護犬を迎えたときに考えていたことでした。
そして6年後、本当にその選択を考えなければならない日が来ました。
うちのコがリンパ腫になったとき、一瞬だけ「有り金全部はたいてでも、抗がん剤をやってみようか」と思ったことがあります。
それでも最終的に選んだのは、抗がん剤や手術ではなく、ステロイドを中心にした緩和ケアでした。
実際にそのときになれば、迎える前に考えていたほど簡単に割り切れるものではありませんでした。それでも最後は、もともと自分が大切にしたいと思っていた気持ちに戻ったように思います。
もう十分すぎるくらい頑張っているうちのコに、「もっと一緒にいたい」とは言えませんでした。
「うん、いいよ。いいよ。一緒にいるよ」
そんな気持ちで、最後の時間を一緒に過ごしました。
今振り返っても、この選択に後悔はありません。
保護犬を迎える「覚悟」というと、何があっても高額な治療をすることや、完璧な飼い主でいることのように聞こえるかもしれません。
でも私は、そうではないと思っています。
そのときそのときで、その子にとって何がいいのかを考える。そして最後まで家族でいる。
私にとっては、それが保護犬を迎える覚悟でした。
うちのコにリンパ腫が見つかってから、検査・診断を受け、治療について考えていったときのことは、こちらの記事から順に残しています。

まとめ|完璧な自信より、最後まで家族でいる気持ちを
保護犬を迎える前は、「ちゃんと育てられるかな」「うちの生活で大丈夫かな」と不安になることもあると思います。
でも、迎える前から何が起きても完璧に対応できる自信を持つのは、難しいことです。
わが家も、実際に一緒に暮らしてみて初めて分かったことがたくさんありました。思うようにいかないこともあれば、家族で相談しながら乗り越えたこともあります。
迎える前に考えておきたいのは、毎日のお世話をどうするか、犬のために使える時間やお金のこと、そして困ったときに誰に相談できるか。
すべてを完璧に準備することよりも、何かあったときにその都度考えて、必要なら誰かの力も借りながら、その子との暮らしを続けていくことが大切だと思います。
保護犬とは、迎えたその日からすぐに理想の家族になれるとは限りません。
少しずつお互いを知って、少しずつ家族になっていく。
「最後までこの子の家族でいる」
私は、それが保護犬を迎えるときにいちばん大切な覚悟だと思っています。
わが家がうちのコと少しずつ距離を縮め、家族になっていった日々は、こちらの記事にまとめています。

